【書籍紹介 第10回】『招かれざる大臣 政と官の新ルール』

9月3日
【書籍紹介 第10回】『招かれざる大臣 政と官の新ルール』
『招かれざる大臣 政と官の新ルール』
 長妻 昭 (著)

 厚生労働大臣として在任中の出来事を記した回顧録にして奮闘記。医療行政に関連して注目すべきは、中医協メンバーの刷新です。「診療報酬10年ぶりのプラス改訂」の裏で、診療報酬の重点配分の変更を実現するために断行した、日本医師会の中医協メンバーの推薦枠の撤廃については、その理由と課程も含めて一読の価値があります。

 短い間ではありますが、秘書として行動を共にした経験から、著者の人となりを例えると「ナタのような人」だと感じています。刃物の中ではナイフや包丁などと違い、主流派ではなく、その用途も限定されてはいますが、正しく力を込めることで、堅い木材であっても真正面から鋭くかち割ることができる。そんな著者の政治姿勢がにじみ出ている一冊です。

  <目次>
  第1章 大臣退任の日
  第2章 熱狂の政権交代
  第3章 役所文化との闘い
  第4章 官僚の抵抗
  第5章 政治家を志した理由
  第6章 民主党はどこへ向かうのか?
  第7章 未来への提言
                                                   (文責:若狹)

招かれざる大臣 政と官の新ルール (朝日新書)


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Posted by Freedom to Patients ~患者視点の医療政策を考える会~. at 2011年09月03日16:22

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